Tseng Labs
主にDOS環境の高速動作で知られ、DOS上のゲーム環境ではスタンダードとされた。
ATiによって買収済。
エンジニアが離散せずにATiの開発部隊の一翼を担っており、ある意味幸せな会社だったかも知れない。
ET6000
PCI用。
128bitエンジンを搭載したTsengLabs初のWindowsGDI特化型チップで、ET4000後継としてのDOS上での高速性と共に、2D用の高速チップとして登場した。
MoSys社のMultiBankDRAM(MDRAM)という特殊なメモリをフレームバッファに使用する。
そのため、2.25MBや4.5MBといったほかでは見られないVRAM搭載量のモデルが見られたようだ。
但し、ET6000自体は4MBまでしかVRAMを使用することは出来ないため、4.5MBモデルの0.5MB分には意味がない。2.25MBに関しては1024*768@24bit色(丁度2.25MB)を表示できるというメリットがある。
一般的に、ET6000カードはMD909(288kb*32)MDRAMチップを2または4つ搭載しており、それぞれ、2.25MBと4.5MBのモデルとなる。後期の廉価版ではMD908(256kb*32)が使われており、この場合は2MBと4MBモデルとなる。
パッケージには2.25MBという記述があっても2MBだったというものも多く、またBIOSなどからVRAM量を取得すると2.25MBを返すものの実際には2MBという物も多かった。
筆者はPC/AT互換機のDOSでほとんどゲームをしたことがないため、ET4000などのDOSが速いチップとは縁がなかった。
一応、ET6000は手に入れたのだが、DOS環境で満足に調べていないため、その良し悪しは分からないことをお断りする。
Windowsで使用する限りにおいては、すでに2Dが完成された時期の物であるため、他に対して優位を感じることはなかった。
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ET-BP7
PCI用の2MBモデルを手にしたが、4MBモデルもBP7という型番かも知れない。
MD908*2の構成で、MD908*2を増設すべくソケットが用意されている。
かなりひどい画質と記憶していたが、最近使ってみる限りではまずまずの実用性はあるように見える。1280*1024程度はなんとか実用になるが、決して良い画質とは思えなかった。
・STB
LIGHTSPEED128/2M
STB(3dfxに買収)製のカード。ET6000としては珍しく、大手ビデオメーカの製品。
VRAMはMDRAMを2MB。
画質は良くはない。伝送経路にシビアであるようで、切り替え器を挟むと激しく画質が低下した。表示解像度の上限問題もあり、DOS以外での実用性はあまりないかも知れない。
ET6000カードはVoodooo1/2との併用ということでよく用いられたが、伝送特性にシビアであるならば画質特性的には向いていない組み合わせだったのかも知れない。
ET4000
DOS環境での最速を誇ったビデオチップ。
VLに対応するET4000/W32iと、PCIに対応するET4000/W32Pの存在がある。
WindowsGDIのアクセラレーション機能などは持たず、S3の台頭によって完全に過去のものとなっていった。
RAMDAC外付仕様。
・Genoa
Phantom32i
8900PCI
ET4000/W32P、おそらくEDOと思われるビデオメモリを2MB搭載。
RAMDACに、STのSTG1700の135MHz品を使用している。
筆者の環境ではインターレースモードでしか表示できず、従って画質の評価は避けたい。
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